ちょっとひと息

やっと少しだけ小休止。

しばらく随分のんびりしていた私の人生が最近ぱたぱたと回転し出しているようだ。なんだかいろんなことが立て続けにあるので、走り出す前は気が遠くなるようだったが、とにかくまあなんとか完走した。というか、ひまだろうが忙しかろうが、時間は時間、いつもどおりただ刻々と過ぎ去っていった。そしてすっかり、夏の終わりもおわってしまった。

いくつかライブもありましたが、お越しくださった皆々さま、どうもありがとうございました♡♡♡

特に香港から短い帰省中、忙しい合間を縫ってスーツケース持参で駆けつけてくれたビキ。我永遠愛你,永遠永遠。

 

それにしてもたった数週間の間に随分とたくさん新しい歌をうたって、もっともっと歌いたいな、という気持ち。

基礎練したいし、歌い込みたいし、ステージで歌いたいし、鼻歌も歌いたい。家族や昔からの友人と昔みたいにカラオケに行きたいし、にゃあにゃあ言いながらでれでれして訳のわからない歌を歌いたい。笛みたいな音を出したり、せめて心だけマリア・カラスのつもりになったり、サラ、エラ、カーメン、ダイナ、ビリーがいつでものりうつってきてほしい。だがなんと言っても歌にまつわるこの夏一番の出来事は、窓を開け、蝉と随分近い関係になったこと。まさか蝉と仲良くなるとは。いろいろ書きたいなと思ったことがあったけれど、なんだか蝉とのことを思い出したらすっきりしてしまった。

本当は先日の御茶ノ水のエスパス・ビブリオのライブで歌ったミシェル・ルグランの曲について書きたかったが、そちらはまた別の日に。

来月のビブリオライブでは秋の歌をうたうことにしたので、今夜は寒くてくしゃみが出るし、Early Autumnを歌いながらゆったりお風呂でふやけたい。

 

バリーのクラスで、あのいつもの感じでバリーがふと「 When an early autumn walks the land...... 」と歌い出し、クラスみんなでこの曲を歌ったのがとても懐かしい。ピアニストの方をちらっと向いてコードを言いつけ、そしてバリーが私たちの方に向き直り、出だしをちょっと口ずさむ。するともうみんなすぐに歌い始めるのだ。うまいとか下手とかじゃなくて、あたたかい過去をそれぞれが思い出し、なぞるように、なでるように、その作業をみんなで一緒にする。隣で歌う人の心の中に浮かぶ思い出が何であるか、たとえ知らなくとも、前を向いて。歌うとはこういうことなんだ、と感動しながら、必死で聴き取ってノートに走り書きした歌詞は、これからもずっと私の宝物だ。